
シュリーマン旅行記清国・日本 (講談社学術文庫 (1325))
- 作者: H.シュリーマン
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/04
- メディア: 文庫
清国は上海で芝居を見たシュリーマンは、
「日本人を除けば、シナ人は滑稽物を演ずる技術にもっとも長けた民族であると、私は思う」
と、書いてます。
・・・て事は、滑稽物を演じさせれば日本人が世界一だったってことですか??!
現在では、ジョークが通じないことがジョークにさえなっている日本人が?
でもそう言えば、「初笑い」とか「笑う門には福来たる」とか、日本人て笑いを大事にしますよね。
いつから日本人は笑わない国民になったんでしょう。
その後シュリーマンは海を渡り、日本へ。
その章の題が、「江戸上陸」・・なんでじゃ^^; 上陸したのは江戸ではなくて横浜なのに(笑)
その上陸の際、税関で中を吟味するから荷物を開けと言われたシュリーマンが、それは面倒だからと袖の下を渡そうとしたところ、官吏は自らの胸を叩き、「ニッポンムスコ(日本男児の事ではないかと訳者さんの注釈あり)」と言って拒んだのだそうです。
「日本男児たるもの、心付けにつられて義務をないがしろにするのは尊厳にもとる」と言うことだそうで・・。
今の日本にもいてほしいですよね。ニッポンムスコ。
日本に上陸してから、日本の情景を描写しているくだりがあるのですが、
「長さ2メートル幅1メートルの竹製のゴザ(畳のこと。なぜ竹製だと誤解したのかが謎)」とか、
「手代が二人、踵の上に座っていた(何事かと思ったら、正座のことでした)」とか、
「手袋型の靴下(足袋のこっちゃね)」とか、色々面白い表現があります。
「未だ日本には知られていないパンの代わりに米を食す」という風に、西欧至上主義とも取れる内容もありましたけど^^
それにしても、昔の日本は大変な事も多かったけど、平和で安全ないい国だったんだな~と
しみじみ思ってしまいました。
終戦記念日。
式典にて福田首相が言っていた、「非戦の誓いを新たに・・」の言葉に、疑いの眼を向けたのは私だけではない筈。