あついですね~

「ところでさあ」
しばらくだまって歩いたところで、ゆうとくんがはるかちゃんに声をかけました。
「ところで『同行者』ってなに? なんでぼくまでテストにさんかしなくちゃならないのさ?」
そのしつもんに、えりかちゃんはこう答えます。
「ふつうテストは一人でうけるものなんだけど、 10才までの子供はだれかについてきてもらってもいいことになってるの。ほんとならイトコのお姉ちゃんに来てもらうやくそくになってたんだけど…。
それにしてもけっかいがはってあったのに、ゆうとくんよく学校に入れたわね。学校に来たくないって、思わなかった?」
「それは思ったけど、プリント取ってこないとお母さんがおこるし…」
「つまり、どうしさまのけっかいより、ゆうとくんのお母さんの方が強かったってわけね」
ゆうとくんの言葉に、えりかちゃんがくすくす笑います。
その時。えりかちゃんに笑われ、ちょっとはずかしくて下を向いていたゆうとくんが、何かを見つけました。

「なにこれ? 人ぎょう?」
ゆうとくんが見つけたのは、茶色いはだとみどり色のかみの毛をした、 20センチくらいの人ぎょう・・のようですが、くるしそうにいきをしています。
「ドライアドだわ。なんでこんなところに」
それを見てえりかちゃんが、びっくりしたように言いました。
「ドライアド?」
「うん、木のせいなの」
「気のせい?」
えりかちゃんの言葉に、ゆうとくんがぎもんをなげかけます。
「ちがう、木のせい。うーんとね、木の心が人のかたちになったものって言えばいいのかな。
それよりねえ、だいじょうぶ?」
えりかちゃんは地面にたおれているドライアドをすくい上げると、声をかけました。
「う・・ん」
ドライアドは小さく声を上げると、目をあきました。

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続き、書いてみました。
いまのところわすれんぼうの王様が一番閲覧数が多いので^^
・・と言っても、ようよう二ケタに上がるくらいですけど。
以前のは甥に、読めない漢字とか意味のわからない言葉を聞いて直してたんですが、
現在そばにいないため、想像で書いてます。
なので「こんなの3年生にはまだわからないよ~」なんて言葉や字があるかもしれませんが、
それはまあそれ・・ねぇ(なんのこっちゃ)

とりあえずここまで

「それにしてもえりかちゃんがまほう使いだったなんて、びっくりだよ。っつーか、まほう使いが本当にいると思わなかったし」
それに対し、えりかちゃんはこう答えます。
「あら、まほう使いって言っても、ふつうの人間にかわりはないのよ。たんにまほうが使えるってだけで。ゆうとくんだって、まほう使いになりたいと思うならなれるし」
その言葉にゆうとくんはびっくりしました。
自分もまほう使いになれるかもしれないなんて!
「え、ほんとに?」
びっくりして目をまんまるにしながら、ゆうとくんがたずねます。
「うん。もっともそのためにはまず、学校の勉強しながらまほう語の読み書きも勉強しないとならないんだけど」
「えー、もしかして書き取りとかもあるの?」
実はゆうとくんは、書き取りがきらいでした。ページを文字でうめていくのが、とてもめんどうだからです。
「もちろんあるわよ。書き取りのテストとか」
えりかちゃんのその言葉で、ゆうとくんはまほう使いになるのをあきらめました。書き取りは学校の宿題だけでじゅうぶんです。

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今のところここまでです。
一年経つ内に甥っ子は4年生になっちゃったし、マジレンジャーはとっくに終わっちゃったしな~(笑)

駄文(あ、カテゴリーを駄文にしてタイトルをわすれんぼうの王様にすればよかった)

「あ、どうしさま!」
その女の人を見るなり、えりかちゃんはあわてて立ち上がると、頭を下げました。
どうしさまとよばれたその女の人は、それへとゆっくりとうなづきを返すと、「そちらは同行者でよいのだな? では、テストを始める」
そう言って大きく右手をふると、姿を消してしまいました。
「ええと・・」
おどろきのあまりぼーっとしていたゆうとくんが、女の人のきえた方を見つめたまま、ようやくそれだけ言いました。

とりあえず立ち止まっているわけにもいかないので、ふたりは歩きながら話し始めました。
なぜ立ち止まっているわけにいかないのかと言うと、この森をぬけ、ゴールにたどり着く事がえりかちゃんのテストだからです。
「んーとね・・・何からせつめいしようか」
何からと言われても、ゆうとくんには聞きたい事がいっぱいあって、どれから聞いたらいいのかまよってしまいます。 (あの女の人はだれ?)(なんで学校が森になっちゃったの?)(同行者ってどういうこと?)
考えたけっかゆうとくんが聞いたのは、「一体何のテストなの?」でした。

「かんたんに言うとね、まほう使いの進級テストなの」
「まほう使い?!」
ゆうとくんはびっくりして、思わず立ち止まってしまいました。
それはそうでしょう。なんたってまほう使いです。まさかえりかちゃんがまほう使いだったなんて、ゆうとくんはもちろん、だぁれも思わない事でした。
「まほう使いって、おはなしなんかに出てくる? ほんとなの?」
ふたたび歩き出しながら、ゆうとくんがえりかちゃんに問いかけます。
「本当よ。と言っても、まだ見習いだけどね」
「見習い?」
「まだまだ、べんきょう中のまほう使いってこと。
今はまだ『クラス緑』のまほう使いだけど、このテストに合格すると、『クラス黄』に上がれるの。あ、『クラス』って言うのは、まほう使いの…う~んと、ランク? じゅんいみたいなもので、最初は『クラス薄紅』から始まるの。次が『クラス緑』で、『クラス黄』で、一番位の高いまほう使いは、『銀のまほう使い』ってよばれるのよ」
いっしょうけんめい説明してくれるえりかちゃんですが、まだえりかちゃんがまほう使いだと信じきれないゆうとくんには、「へ~」と、それだけ言うのがやっとでした。